周防正行監督「それでもボクはやってない」
http://www.soreboku.jp/index.html
うーん。
ついこないだ、「東海中学バンビ事件」の話を書いたばっかなので、複雑。
http://d.hatena.ne.jp/YADA/20070310
そうだよなあ、逮捕されたからって、有罪ってわけじゃないんだから。どうせ新聞記事なんて警察発表そのままのわけだし。警察調書は、問答の録音やなんかがある訳ではなく、警察官による作文なのだし、警察調書が否認される可能性も高い訳だし。
しかし、同時にバンビ氏が有罪であることもほぼ確定だ。だって、刑事事件の１０００件中９９９件は有罪判決が出るんだもん。 ・・・・。司法の判断を信じる事ができるなら、なんの問題はない。ニッポンの司法が正しいなら。
とりあえず、今年（来年度）の「記念祭」（私立東海高校の学校祭のことね）に周防監督を呼んで、映画上映って、タイムリーなんじゃなかろうか？ バンビ氏と対談とか。
「それでもカレはやってないのかも」
社会問題に弱いたちなのだが、この手のネタをあげられるとものすごく弱い。映画なんてどうもよくなってしまう。映画なんてそっちのけで、刑事事件の有罪判決率の方に頭が行く。
すごい国に住んでいるんだなあ、と。ニッポンって土人の国だよなあ、と。
そういや、日本って警察ドラマや検察ドラマはあるけど、法廷は登場しない。なるほどね。ドラマにもなんにもならないんだ、検察の主張が正しいことになるに決まってるから。1000件に１件しか間違ってないんだもん。 警察や検察じゃなくて、未だに「御上」ってことだ。
制作チームに、「村田祐一」の名を見つけた。大学の時の同じクラスだった奴の名。シネ研の奴。松竹に就職したって噂だったけど。僕が知ってる村田なら実に彼らしい。実に正しくまっとうな話題作だけど、大して観客は、はいってないところがいかにもあの「村田」っぽい。
もともと大して入ってなかったのか、もうそろそろ終映だから入ってなかったのか？ 「冤罪」って避けられるのかな。鬱陶しい話だもんな。大体、誰と行ったらいいんだかわかんない。家族連れはありえないし、カップルもない。男同士で？・・・ってなんの友達同士なんだ。帰りに「笑っていいのかわかんなかったね」「うん」とか言い合ってる女同士の連れがいた。「笑える」とこはなかったと思う。笑えないよ、あんな恐い話。
「鬼平犯科帖」ISBN:4167142554、読んでて、ぞっとしたのは、鬼平の検挙率の高さ。路地を歩いてる男をちらっと見て、「怪しい」とにらんで、拘束すれば、百発百中で、間違いなく夜盗だったそうだ・・・・。
んな、バカな。絶対、石抱かせたり、逆さ吊りにしたり、爪に針刺したりして、自白を強要してるって。
しかし、今も基本的に「鬼平」の時代とかわんない訳だ。弁護士の同席も認められなければ、取調中の違法行為についてもなんの証拠も残してなければ、証拠資料さえ「不見当」（みつかりません）を正当な口実に提出しないんだもん。
なんだかなあ。
付記：
「記念祭」云々と書いたけど、今は、「サタデー・プログラム」 なんてものがあるらしい。いろいろやってんだ、あの学校。なんにせよ、是非、学校で上映して欲しいもんだ。
http://www.satprogram.net/index.html
