怪魚シラバス



シラバス」という字を読むと、魚が思い浮かぶ。シーラカンスみたいなかたちしたでっかい魚が。
早稲田大学では「講義要項」とかいったような気がするのだが、東京綜合写真専門学校では「シラバス」という。


東京綜合写真専門学校で九月から半期やる講義「ベンヤミン卒読」のシラバス

ベンヤミン卒読」


☆授業目的  
国語力をアップして喧嘩に強くなる。

☆ 授業概要  
余りにも日本の美術関係の人間は、国語力が低すぎます。「読めない書けない話せない」の三重苦を抱えていては、まともな人間として生き抜くことすら叶わないでしょう。
時間的な制限がありますので、書く訓練はできませんが、「文章を読む」ことと、「読んだ文章の内容を話す」訓練をすることで、少しまともな国語力を身につけましょう。教材にはベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」を使います。二十世紀の古典的必読書を卒読し、内容を要約する実技だと思ってください。テキストは、相当に難解です。難解ですが、読めば読めます。まあ、やってみましょうよ。読んどいて損のない本だし。(なお、テキストは、岩波文庫版で統一してください。教科書がバラバラだと進行に支障を来しますので)

☆ 評価方法
筆記テストをします。問題を予告しておきます。
ベンヤミン『複製技術時代の芸術作品』の内容を要約して簡潔に書き記せ。なお、感想文は不可とする。」

☆教科書  
ボードレール 他五篇 (岩波文庫ベンヤミンの仕事)』
ISBN:4003246322

☆参考書
野村修「ベンヤミンの生涯」平凡社 (1993/08)
ISBN:4582760171
ベンヤミン・コレクション〈1〉近代の意味 」筑摩書房 (1995/06)
ISBN:4480082166