漫画家・鴨沢祐仁さん逝去

漫画家の鴨沢祐仁さんが亡くなられた。
1月18日金曜日、自宅で死んでいるところを発見された。
死因は、心臓発作。享年56歳。
ご冥福を。
松沢呉一<マッツ・ザ・ワールド>第1816/第1817号 参照)


お父さんのクリスマスツリー

お父さんのクリスマスツリー

クシー君の発明

クシー君の発明

鴨沢祐仁ホームページ
鴨葱堂(ご自身のmixi)
mixi:鴨沢祐仁



良き誤解は誤解のままに放っておくのがいいのだろうか?
「クシー君」やらのサイドも鴨沢祐仁なのだろうが、日記につづられたような鴨沢祐仁もいたのだ。
「クシー君」サイドを面白いと思わない僕にとって、その日記は、ただただ陰気で惨めなものに映った。日記を読み込めば、その死に驚くことはなにもない。おそらく考えられる限り最悪の生活がここに記されているのだから。アル中、失業、鬱病、自己破産、生活保護。理念上、日本国民にはこの下はない筈だ。事実上どうであるかは置いておく。いや寧ろあってはならない筈だ。鴨沢祐仁はそこから這い出ようといろいろしようとしていたのだと思う。しかし・・という結果の死だと受け止めている。吾妻ひでおは生還した。鴨沢祐仁はできなかった。それをどうこう言うことのできる人はいないだろう。 明日のわが身? そんな気もする。わが身であるにせよ、誰にもなにも言わせる気はない。
そんな意味を込めて、型通りの言葉として「ご冥福を」と書きつけずにはいられない。見知らぬ者として。ファンでもなんでもないひとりとして、
『鴨の水掻き』2004年頃
「鴨の水掻き」2005年以後
鴨沢祐仁の「鴨の浮寝」




mixiから)
松沢呉一「マッツ・ザ・ワールド」で、「鴨沢さんの思い出」が連載されている。さらに近しい人しか知らない鴨沢祐仁の話。
ちょっと意外な話も出てました。いや、意外でもないかもしれないけど。ああ、そういう人だったんだ、という感じです。
生活保護や自己破産の手続きをしたのは、松沢呉一さん近辺の人なのかと思っていたけど、違った。「一番の友人」っていう人がいて、その人がいろいろ面倒をみてて、第一発見者もその人らしい。
おもちゃ博物館の北原照久さんの会社・トーイズとの関係もようやくわかった。なるほど、そういうことだったんだ。
いろいろリークしたい気持ちも起きる文章なんだが、すべきかどうかよくわからないので、ほのめかしておくだけにします。
それにしても、あの文章もメルマガ読者しか読まないんだろうなあ、勿体ない。


「鴨沢さんの思い出」は、「黒子の部屋/お部屋1403/今日のマツワル71」で公開されているようです。







2006-04-23 鴨沢祐仁のブログ→「食えない」による閉塞突破」より


 急に「鴨沢祐仁」の名前を思い出して、検索をかけたら、HPがあった。 http://www.kamosawa.com/ 吾妻ひでおといい、ものすごく不思議な感じがつきまとうのだけど、でもこれが現実なんだから仕方ない。
 たぶん、殆どの人が知らないマイナーな漫画家なんだと思う。でも80年代には、とてもトレンドなものとしてもてはやされた漫画家だ。「オリーブ」や「an an」のアイテムとして登場するのは、鴨沢くらいのものだった。僕は、「お洒落小物のひとつ」という感じで観ていた。「だって、タンタンじゃん? ニモじゃん?」というのが僕の評価だった。「イラストレーターの片手間仕事でしょ?」くらいに思っていたので、持ってもいなかった。
 鴨沢祐仁が、実は強度のアル中だ、と知った時は、かなりどきどきした。98年頃に松沢呉一が宝島系の漫画ムックで書いていたんだと思う。「え? なんで? なんであんな無味乾燥なおしゃれ系の漫画の人が依存をもつのさ???」というとまどいだったんだと思う。物凄くショックだった。だって、いくらでも売れそうないくらでも商行為として成立しそうな絵柄の人だよ? 僕は彼の漫画家としてのオリジナリティやら才能やらを認めないけど(だから買わなかった訳だし)、そんな人ざらにいる。でも彼のイラスト技術はかなりのものだし、趣味ではないけどかなり気が利いてもいる。普通にイラスト描いてデザインして普通に商売して充分な収入得て業界仲間と談笑しながら普通に生きてればいいじゃん???? なんでさ? なんでアルコールに依存する必要があるのさ?????
 遠い記憶で鴨沢の漫画を立ち読みした記憶を思いおこせば、確かにそんなにすっきりしたものではなかった。夜のシーンばかりだし悪夢すれすれと言えなくもなかったのかもしれない。わからない。これはほんとに本人にしかわからないことなんだろうと思う。
 ホームページの更新記録は2004年で止まっているものの、ブログの更新は継続されている様子だ。生活保護、通院、断酒、再飲酒等の記述が続く。 そして、「鬱」と「飲酒」の記述がつづいたあと、四月十八日で途切れている。http://blog.goo.ne.jp/kamonegi_001/ 「やなものみつけちゃったなあ・・・」感が正直ある。 でも。でも、だ。 でも本当に正直、無事を祈らずにはいられない。無関係なひとりとして。