13年を経てもひどい雑誌


☆猪瀬光の情報が知りたくて、「deja-vu」をみた。13年前の雑誌? 今や史料的価値を帯びた古典のわけだが・・・・・。やっぱりひどい雑誌。 13年前も「ひでぇ! 何これ? 印刷に金がかかってるだけじゃん」と思ってたが、何年経とうがひでぇもんはひでぇ。読むところがないし、見るところも殆どないし、なにより大味で大雑把なレイアウトと表紙に萎える。いや、そもそもタイトルがひどい。

☆猪瀬光の写真については、13年経って、猪瀬光のオリジナルを観る機会を得た後なので、特に思う。なぜあんなにでかい見開きにしたのかまるきりなぞ。 実直に資料にあたりつつも、叙情的な感想を半端に混ぜた飯沢耕太郎の評論は、あいもかわらず跳ばし読みするしかない。これなら評論にする前の二次資料をそのまま載せてくれてた方がありがたい。

☆1993年の写真雑誌には、モノクロプリントがたくさん載っている。あの頃、ある意味、モノクロプリントの隆盛期だったのだ。今はなき「シーガル」という印画紙がいくらでも買えた時代。奇跡のように澄み切った白と、赤も青も混じらない真っ黒な黒を持つ美術品のような印画紙。美術館がまだ写真を購入していた最後の時代でもありました。アーメン。