蓮實重彦「伯爵夫人」について


(五月十七日近辺にFacebookに投稿した日記。Facebookだと検索しづらいんでこちらに再掲加筆訂正)

読了。
「熟れたまんこ」「魔羅」「ちんちん」等で話題の小説。なるほど、蓮實重彦が「新人賞に価しない」と言ったのが納得できる程にあっさりした小説だった。童貞喰いを主題にしなかっただけ、良心か? 松浦理英子ナチュラルウーマン」にやらなかった三島由紀夫賞を、この小説にやっちゃいかんだろ。
1) 高校生時代の三島由紀夫(風人物)が嘲弄されていた。
2) 二朗が観ていたジョージ・バンクロフトの映画がわからない
3) ケイ・フランシスとジョン・マクリー出演の映画がわからない
4) カタカナ表記された地名「メゼグリーズ」がなんかのヒント。プルースト失われた時を求めて」だな。
5) フローベール関連では、「感情教育」が出てきた。
6)「ばふりばふり」は、戦前中村書店のマンガからだそうだが、「ぷへー」は?
7) シュトロハイム愚かなる妻」も登場。観なきゃなあ。
8) 物語で重要な役割を果たすココアは、「ドロステ」のココア。http://www.amazon.com/dp/B00032IFCU/

蓮實重彦読むと無闇矢鱈に「勉強しなきゃ!」って気分になる。
しかし、コッポラ「地獄の黙示録」関連で、コンラッド「闇の奥」読んでて、これがやっぱりフローベールプルーストよりしょうにあってるんだよなあ。「蓮實重彦は読みたいが、フローベールプルーストは性にあわないが、プルーストフローベールを読まないと蓮實重彦が読めない」っていう「蓮實重彦のジレンマ」。



伯爵夫人

伯爵夫人