(笑)


(笑)
「(笑)」という表記が嫌いだ。大概が面白くない記述のあとにくっついている。
webが普及する以前は、対談や講演の聴取、すなわち口述筆記の場合にしか使われなかった記述法の筈だ。「ここで笑い声がおきました」という程の意味だと思っていた。だから自分で書いた自分の文章に(笑)を付ける奴なぞいなかった。
 webが普及して以来、自分で書いて自分で(笑)と付ける者たちが出だした。「なんなの? 気持ち悪い」と思った。未だに理解しきれないものがある。「これは冗談なんですよ、是非笑ってください」というサインなのだろうか?。面白かったら、こっちで適当に判断して笑うからそっちから指定して貰う必要はないだろう。いや、寧ろ彼らの文章の徹底した笑いの要素のなさが加わって、怒りと不愉快が生じるばかりだ。
 「笑ってください」のサインは、しごくまっとうに「私はにたにた笑いながら書いている」に読める。だから、web以前の記述法に則るならば、「イヒヒヒ」と擬音で記述すべき表現に映る。
 「これなんかすごいですよね(笑)」は、正しくは「これなんかすごいですよね、イヒヒヒヒヒ」の筈だ。

「イヒヒ」と笑いながら話す男のキャラというのは、プライドが低く人品の卑しい信用の置けない奴と相場が決まっている。
(笑)