阿呆で愛嬌のない写真論に苛つく

写真の話を認識論に絡めながら議論されると、イラっとする。写真について語る時に援用すべきは、経済の言葉だろう。1世紀遅れの認識論を借用しつつの写真の話なんぞ、経済の話を偽装するための工作だ。

第一次大戦前後の認識論で写像理論が多用されたことによって証明できることは、「認識システムはカメラに似ている」ことではなく、「20世紀初頭にはカメラが尖端ハイテク工業製品だった」ことだろうに。ヴィトゲンシュタインが21世紀に生きたなら、ケータイやらiPhoneやらTwitterを絡めながら認識論を組み上げることだろう。なぜなら、それらが流行しているから。
いまだに写真と認識論を絡めて議論されると不勉強で時代錯誤で偏差値44な、ホンモノの「阿呆」に見える。阿呆でも構わんのだが、愛嬌のない阿呆は目障りでいかん。認識論を絡めて写真論を語るなら、坂田利夫らの芸風くらい見習って欲しいもんだ。阿呆の阿呆性を前面に押し出し、ポーズを決めて、時折「アヘアヘ」くらい交えながら語れ。あれらの態度で語るなら、赦してやる。


「認識論の言葉」「詩人の言葉」「カメラ屋の言葉」。
「写真論」は概ねこの三種のうちのいずれかだ。なら別に、認識論の勉強をするなり、詩を書くなり、カメラ売るなりしてりゃあ、いいじゃねえか。

ヴィトゲンシュタインってライカ持ってたんだろうな。いかにも持ってそうだ。ろくでなしの金持ちのバカ息子がライカ買って貰って自慢したくてうずうずしていて、でも「みてみてみてみてみて! ライカイカイカイカ!!! これ、ライカ! お父さまに買って貰っちゃった!! いいでしょいいでしょいいでしょ? あーッ!さわんないさわんない! 手の脂がつくッ! 」って書いたんじゃ、プライドが保てないから、格好つけまくって、ショウペンハウエル孫引きしつつでっちあげたのが、「論理哲学論考」だ。あれって、ライカの宣伝文書だろう? 宣伝コピーだから、文字数が少なく、手軽に持ち運べて、なおかつ読み終わったら、気軽に棄てれるようにできてる。わざわざ文書の最後に、「読み終わったら捨てて下さい。これは使い捨ての本です」(6.54)って書いてあるし。

写真論を読む時は、BGMに「吉本新喜劇のテーマ」を流すといい。ちょっと和める。


真面目な話も書いておこう。写像理論の批判をしつこくしてたのは、廣松渉だろう。 何度も何度も書いてた。20世紀終わり頃、ソ連がなくなった時分のことだ。廣松渉の打ち出した認識論(なんだか忘れた。共同主観性だっけ? 忘れた)は面白くないんだが、「無限後退」っていう概念を使いつつの三項図式の批判は滅法面白かった。多分、「世界の共同主観的存在構造」で読んだんだと思う。いや、岩波新書の「新哲学入門」か? 二十年前の記憶なんであやふや。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
診察日。
採尿があるんだが、午前五時頃、尿意で目覚めて、ここから三時間は我慢できないので排尿。「しかし、採尿時に出るかな・・・」と不安だったのだが、水飲んだり利尿剤飲んだりしたら、めでたく出た。よかったよかった。

経過は良好。クレアチニン濃度4.67。前回5.41だから、かなり改善。嬉しいねえ。食餌はかなり正しい様子。崩さないように気をつけよう。

天気も良いし、経過もいいし、横浜BankART東京綜合写真専門学校研究科展を見に行った。




1階で、BankART主催の飯沢耕太郎ゼミのゼミ展。飯沢耕太郎ゼミっていうから、ストレートで素朴な写真が勢揃いするのかと思ったら、みんな揃って写真をごちゃごちゃいじりまくっていた。意外。教師の学生への影響なんてそんなものか。

2階で、研究科展。半分空き室だった。なら、空けとかないで、半分の料金で全部貸すなり、1階のゼミ展を2階の広いスペースでやらしてやるなりすりゃあいいのに。けちくさい。BankARTはせこくてケチなようだ。

そうか、「BankART」って、「金融屋の技芸」ってことか。そりゃあそもそも因業に吝嗇に高慢に、むしり取れるところからは根こそぎむしり取って跡にはぺんぺん草も生やさないっていうのが、奥義なんだろうな、そりゃ。

えんどうゆうきのヴィデオが面白かった。青年が道路走ったり自販機でジュース買ったりキャッチボールしたり洗濯したり風呂入ったりしてるだけの映像。普通の生活なんだが演出で少しずらしてある。しかも、撮影に失敗したNG部分を最初に流しといて、あとから「本当はこうやりたかった」映像を流すっていうへんな構成。NG部分が愉しそうで、面白かった。猫が好き。

「診察結果良かったら、ステーキ食おう」と思ってたんだが、昨日王将の餃子定食食っちゃったから、どうすっかなあ、霞ヶ関のルースクリスステーキハウスは営業開始までまだ一時間半あるしなあ・・・と思いつつ、高円寺へ着いてしまった。スタ丼でも食おうかと思ったけど、酔っぱらいたくなったので、線路脇の店に入って、酒呑んだ。肴は、野菜だけにした。





塩タレキャベツ、エリンギのバター炒め、ネギ焼き、椎茸焼き、シシトウ焼き、フライドポテト、茄子焼き、ジャガバター、茄子味噌炒め(肉は除ける)、緑茶ハイ2杯、立山2合

つづいて、高円寺「てんや」で、野菜天丼と野菜天ぷらの盛り合わせ。

野菜天丼にはナス2本舞茸インゲン追加。

塩分とカロリーはかなり行ったが、タンパク質はかなり抑えた筈。外食で、野菜だけってわりと出来るもんなんだな。そろそろ一度名古屋へ行かねばならないから、ちょっと心強い。

さて、今日からまた精進生活。坊さんたちよりずっと精進生活してるよな。お経暗記して紗の衣着て歩いたら誰かお布施くれるかな?






世界の共同主観的存在構造 (講談社学術文庫)

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新哲学入門 (岩波新書)

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ルース クリス ステーキハウス RUTH'S CHRIS STEAK HOUSE

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