刺々しさへ変貌する


表参道画廊で、箱山直子「New Gardens」を観て来た。
全然印象が変ってた。
粗い粒子がちらつく画面に、トナーインクを思わせるほどに陰影を欠いてのっぺりした色彩。
ざらついて刺々しい写真だった。
前回の銀座での展示が、キレイキレイしたお花の写真で、「普通にやってると夾雑物を整理しちゃうよな。やっぱり結局こうなっちゃうんだろうなあ。やれやれ」とか思ったのだが、今回ので、前回の「やっぱり」とか「結局」とか「やれやれ」とかいった総括が、すっぱりと裏切られた。
一年で変わるものなのか、なにか大きな変化があったのか。でも、団地のお花畑の写真とか新世紀佳作で見た写真とほぼ同じような構図だもんね。ほんの僅かな身振りの変化なのだろうが。


なんだか悔しい。
なんで悔しいのかわかんないけど、この時期に刺々しさへ向けて変貌を遂げた人間が自分じゃなかったことがなんだかとっても悔しい。




追記:
TABイベントでは「最終日は18:00まで」となっているが、DMでは「最終日は17:00まで」となっている。秦如美さんの展示の時、最終日17:30頃行ったら、秦さんが搬出作業をしていた。この展示に関してもDMの方が正しいのだろう。