未来って、その残りカスだ



☆「マインドゲーム」 ISBN:B0001X9D90 を観た。
リヒターのことを「ポストモダンの巨人」として褒めた称えられるような人には面白いものなのだろう。「ポストモダンは、何かの言い訳」と断じている僕にはつまんない。 退屈はしなかったけど、つまんなかった。
 アニメーターが作ったアニメーター好みのアニメ。過去のセルアニメの効果やら技術やらをいろいろ動員しているんだけど、どれひとつとして新しく映らなかった。なぜなら新しくないから。美術評論家的には「ポストモダンのアニメ」となるのかもしれないが、「歴史は終わった! すべては過去につくされている」という怠惰な言い逃れは聞き飽きた。大学のアニメ学科の学生が予算と技術を貰ったようなもん。過去にあったこれもできるし、あれもできるし、それもできる・・・をみせたい気分はわかる。気分はわかるが、だからどうした?? 「これしかできん!」しか観たくない。夢落ちもパラレルワールドも飽きた。そんなもん信じられない。「一回きり。これだけ!」ってところで勝負してないとつまんない。

☆ボランティアで行ったカンボジア地雷撤去作業中に人為的ミスで爆死するのが、「これだけ!」「これしか!」って気分だろう。未来って、その残りカスだと思う。残りカスの中に希望が見つかれば、嬉しい。希望がなかったとしても、残っているものしか残っていない。