物の始まりが一ならば、国の始まりが大和の国、島の始まりが淡路の島、泥棒の始まりが石川五右衛門なら博打打ちの始まりが熊坂長範。
続いた数字が二！ 兄さん寄ってらっしゃいは吉原のカブ、仁吉が通る東海道 、日光結構東照宮、憎まれ小僧は世にはばかる、仁木の弾正は憎まれ役。
続いた数字が三！ 産で死んだが三島のおせん、おせんばかりがおなごじゃないよ、京都は極楽寺坂の門前で、かの有名な小野小町が.、三日三晩飲まず食わずでのたれ死んだが三十三、とかく三という数字はあやが悪い。三三六方で引け目がない、
まかった数字が四！ 四谷赤坂麹町、ちゃらちゃら流れるお茶の水、粋な姐さん立ち小便、白く咲いたが百合の花、四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水くさい。
一度変われば二度かわる三度変われば四度変わる、淀の川州の水車、たれを待つやらくるくると。
ごほんごほんとナミさんが、磯の浜辺でねえあなた、あたしゃあなたの妻じゃもの、妻は妻でも坂妻よ、ときやがった。
つづいた数字が六つ。六だ。昔、武士の位を禄といった、後藤又兵衛が槍一本で六万石、碌でもないガキができちゃいけないというんで教育指導の一環としておまけしましょう。どう？
七つ長野の善光寺、八つ谷中の奥寺で、竹の柱に萱の屋根、手鍋下げてもわしゃいきやせん、信州信濃の新そばよりもわたしゃあなたのそばが良い。あなた百まで、わしゃ九十九までともにシラミのたかるまで。
いくら掘っても田んぼにハマグリ出て来ない、田へしたもんだよ蛙の小便、見上げたもんだよ屋根屋の褌、結構毛だらけ猫灰だらけ、おケツの回りは糞だらけ、赤い赤いは何見てわかる、天に旅する汽車でさえ、赤い花見てちょいと止まる。長い長いは何見てわかる、長いもの見て迷わぬものは、木仏、石仏、金の仏 。
タコはイボイボ、ニワトリは二十歳、芋虫や十九で嫁に行く。
ヤケのやんぱち日焼けのナスビ、色が黒くて食いつきたいが、わたしゃ入れ歯で歯が立たないよ。
黒い黒いは何見てわかる。色が黒くて貰い手なけりゃ、山のカラスは後家ばかり。
どう？
