全部が全部あいつのせいじゃなかったそんなことあるものか

あいつは頭の単純な、血も涙もないモンスターなんかじゃなかった――――本当はまっとうな人間だったはすなのに、どこかですっかり狂っちまったんだ。ほとんどはあいつの自業自得だった。それは認めるよ。でも全部が全部あいつのせいじゃなかった。そんなことあるものか。
「心臓を貫かれて」
マイケル・ギルモア
村上春樹・訳

馳星周「鎮魂歌」ISBN:4043442025






心臓を貫かれて

心臓を貫かれて