さて、私は翌日から韓国に行き、日弁連の人たちと一緒に韓国のワーキング・プアの実態調査を行ってきました。ろうそくデモで道いっぱいに広がってのびやかに歩く韓国の人たちの姿を見て、「韓国はいいなあ〜」と単純にうらやましがったものです。
ところが!
韓国から帰ってきて札幌に飛び、反G8のデモに参加してみたら、札幌でも同じ光景が見られたではありませんか! 世界中から集まった「世界のことを8人で勝手に決めるな!」という人たち、および世界中のメディアの前では、警察がいつものように「はいはい、5列を守って。膨らまない!」と押し込めることもできず、私たちはしばらくの間、札幌大通り公園脇の車道を幅いっぱいに使って、沿道で立ち止まる人たちに手を振ったり、音楽に合わせて体を揺らしたり、旗を振ったりしたのでした。
なんて気持ちいいんだろう。日本でもこんなパレードができるなんて!と単純な私はまたもや感動したのでした。
あ〜東京の晴海通りでも、こんなふうにのびやかに歩いてみたいな〜と、しみじみ思った数日間でした。だって路上は、私たちのものでしょう?
(「湯浅の貧困問題に関する走り書的覚え書」より)