不埒がいのちの私のリブは、

 私が敬愛する上野千鶴子さん。彼女は「ウーマン・リブはしっかりと私たちのフェミニズムに継承されている」と言う。そうかなあ。継承されたのは上っつらの理屈の部分じゃないかしら。
 不埒がいのちの私のリブは、かのボディコン、スケスケルック、ガングロのヤングギャルたち、彼女らのあの過激さにそこはかとなく引き継がれているような・・・・そんな気がする。
 男からの承認なんか、ハナから求めていないあのパワーに、世の顰蹙をモノともしないあの不敵さに、かつての私たちがダブって見えて、少しだけ懐かしい。
 少しだけよ。だって、このいま変わらず私は現役のリブだもの。ウーマン・リブは個人ブランド。自分はリブだと思えば、いつまでもリブよ。不埒で元気な私のリブ。まだからだも元気だし、これからもいっそう不埒に磨きをかけよう。

田中美津「いのちの女たちへ」2001年 ISBN:4768478190