わたしが語る


 そこでナーマ人、ゾパルが答えて言った。
言葉の多い者が反駁されないはずはなく、
口が達者だからといってそれで義とされるわけではない。
君の饒舌が人々を黙らせることはできないし
君が勝手なことを言ってそれですむものでもない。
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 そこでヨブは答えて言った。
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君たちの知っていること位はわたしでも知っている、
わたしは君たちに劣りはしない。
しかし――わたしは全能者に語りたい、
わたしは神に抗議したいと思うのだ。
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君たちの常套句は灰の格言だし
君たちの盾の中高は泥でできている。
君たちはわが前に黙るがよい、
わたしが語る。たとえわが身がどうなろうと。

わたしはわが肉をわが歯にかませ
わが生命をわが掌の中におく。
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わたしはわが賦役のすべての日を耐えよう、
解放のときの来るまで。

(「ヨブ記」)ISBN:4003380142