「歎異抄」の「善人尚もて往生をとぐいわんや悪人をや」をふいに思い出した。
あの科白を吐いた時の親鸞ってどんな状況だったんだろうね?
☆
親鸞が、女郎屋でへべれけになってクダ撒いてて、その前で弟子の唯円が泣きながら、
「先生ともあろう者が!! なぜ毅然としていてくださらないのですか?!」って詰め寄った時に、親鸞が、へべれけのロレツがまわらない口調で、
「そりゃ、おまえ、修行が足りんぞ!シュギョーが! だからダメなんだよ、おまえは! 善人だろうが往生できるんだろ? なら、悪い事やって悪いことに染まってる人間が往生できんわけがなかろうが? それこそ我が教派の神髄じゃろうが? な? それを今ここでやってみせとるんじゃないか! そんなこともわからんでよくやっとれたな...」と並べて、
「わかったか? わかったら、ここの勘定頼むぞ、会合費でチョコチョコっとやっといて。あと、帳場に湯豆腐、そう言っといて。それと酒....早く行け! そんなんじゃ往生できんぞ、往生! ...ったくなっとらん! ...ったく最近の若いもんはコンプライアンスが...これも宗門のガバナンスが...グローバルな信仰こそ...念仏のトレサビリティを...」とぶつぶつ言ってる親鸞じいさん。
なまんだぶなまんだぶ。
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